多深度間隙水圧測定システム「PIEZO(ピエゾー)」

PIEZO(ピエゾー)とは

 PIEZO(ピエゾー)とはダイヤ式多深度間隙水圧計の愛称で、単一のボーリング孔で多深度の間隙水圧を測定するための装置です。
 また、専用の採水装置を用いることで多深度の地下水採取、原位置での水質測定が可能です。
 本システムは、多連式のパッカーで区切られた測定区間につながるパイプ内の水位として超小型圧力センサを用いて間隙水圧を測定する「ピエゾメータ方式」を採用しています。本方式の採用により、圧力センサはパイプ内の水面付近に設置することができるため、測定区間の深度に関係なくフルスケールの小さいセンサで高精度の計測を実現しました。(特許取得済)
 また、圧力センサを埋設していないためセンサの点検・交換が容易であり、手測りによる水位とのクロスチェックも可能な信頼性の高いシステムです。
 採水ブローブは、pH、ORP(酸化還元電位)などのセンサと封圧採水容器を装備しており、原位置で地下水の物理化学特性をとらえ、さらに原位置の自然状態を維持したサンプリングが可能です。

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PIEZOによる間隙水圧測定概念図

PIEZOの特長

 本システムは、単一のボーリング孔で多深度の間隙水圧を連続してモニタリングし、深度方向の全水頭分布が得られるため、帯水層毎に工事等の影響を評価することができます。
 また、原位置での採水時には、ポンピングに伴う水質変化をモニタリングするため、地下水試料の品質を評価することができます。

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間隙水圧モニタリング例

※単一のボーリング孔で8深度の間隙水圧モニタリングを実施

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採水による酸化還元電位(ORP)モニタリング例

※Aが原位置センサ、B-1~B-4は地上センサの測定値

| 概要 | システム仕様 | 適用例 |