①トンネル地点における調査
トンネル掘削方向に比抵抗2次元探査を実施することにより、破砕帯・断層・地すべり面等の分布状況が検出されます。
下の実施例では、パイロット坑から推定した地山分類を反映するような比抵抗分布が得られ、2次元的な地山評価を行うことができました。
②ダム建設地点における調査 ダム軸方向および直交方向で比抵抗2次元探査を実施します。破砕帯・断層・変質帯などの弱線が低比抵抗帯として検出されます。 右の実施例では、ボーリング調査だけでは把握できなかった変質帯の位置と傾斜を把握することができました。 |
③活断層調査
断層に対して直交する方向で比抵抗2次元探査を行います。大規模な活断層では、断層活動によって生じた破砕部における断層粘土が低比抵抗領域として検出されます。
下の実施例では、断層に沿って明瞭な低比抵抗パターンが検出され、断層の存在とその位置を特定することができました。
④河川堤防の危険評価
堤体に対して、縦断方向・横断方向の比抵抗2次元探査を実施することで、地中における土質(粘土・砂・礫の区分)の分布状況を把握できます。
地下水位以浅であれば、透水性の高い砂質土・礫質土は、高比抵抗領域として検出され、その分布範囲により増水した場合の危険度判定の資料として用いられます。
⑤比抵抗トモグラフィ-高精度調査-
ボーリング孔に測定点を設置し、地表だけでなく孔内でも測定を実施することにより、地表に限定された探査に比べて、より詳細な地質構造を調査することができます。
下の例では、比抵抗トモグラフィにより、地表のみからではわからなかった破砕帯が検出されています。
また、ボーリング孔間で測定を行うことによって2次元構造が強調されたため、測線側方に分布している変質帯の影響が除去されています。